ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
スティーブン・ダルドリー監督といえば、「めぐりあう時間たち」でニコール・キッドマンに、「愛を読む人」でケイト・ウィンスレットにアカデミー主演女優賞をもたらした演技力を最大限に引き出すことのできる監督ですよね。
この作品でもサンドラ・ブロックが障害を持つ子供の母親の苦悩と同時多発テロで夫を亡くした悲しみを掛け合わせた感情を上手く表現してました。
最後のシーンで母の偉大さにノックアウトさせられました。
これまで同性愛者、非識字者、この作品ではアスペルガーを描いていますが、どの作品でも「この人はマイノリティーです」って説明をわざとらしくせず、この人なんか変わってる?という違和感を覚えるシーンだけで説明しています。
なので明らかに障害者で泣かせますオーラを感じさせないんです。
感動ポルノという言葉がありますが、この作品は障害者を扱っているにもかかわらずその言葉が当てはまらない。アンチ感動ポルノの答えかなと思います。
障害が日常生活に何となく溶け込んでるくらいになるのが本当のバリアフリーなのかなと思います。