当てにならない映画メモ

つまらない?見方を変えれば面白い

沈黙-サイレンス-

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さすがマーティン・スコセッシ監督だけに話の進め方は上手いなと思いましたが、隠れキリシタンである弱い農民たちが虐げられるシーンが多くて精神的疲労が溜まり、ラストシーンで感動する余裕がなくなってしまいました。途中で席を立つ観客が何人かいたくらいです。

日本の文化の闇の部分しか描かれておらず、世界の人々から日本の文化を過小評価されてもおかしくないので、日本人として苛立ちに近いものを感じてしまいました。

遠藤周作が他の宗教も等しく価値のあるものと考える宗教多元主義をテーマに、「深い河」で描いたガンジス川が全ての宗教を認め人間の苦しみを包み込む寛容さに感動したので、個人的には、日本で映画化されている「深い河」をリメイクしてほしかったです。