当てにならない映画メモ

つまらない?見方を変えれば面白い

鉄くず拾いの物語

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医療保険未加入のために医療を拒否された当事者が主演を務めるほぼドキュメンタリー映画です。日本人がイメージする貧困とは桁違いの過酷で悲惨な貧困に驚きました。カルチャーショックですね。

ジョンQ」では、保険のランクが低くて子供が治療を受けられず、父親が医師や患者を人質に救急病棟を占拠して子供の治療を要求するわけですが、いかにもハリウッド映画的なやりすぎ感がありました。それに対して、この映画では親戚の保険証を借りるということを思いつくまで右往左往している姿にとても親しみを持ちました。

人権団体に病院に抗議することを勧められるが、事を大きくしたくないという気持ちから、頑なに断るのも共感できました。戦争後の国のあり方に不満を漏らしながらも国との争いには巻き込まれたくないという感情は日本人以外も持っているようです。