リップヴァンウィンクルの花嫁
リップヴァンウィンクルというのはアメリカ版の浦島太郎のことです。
生と死の狭間を彷徨う世界観は、鈴木清順のツィゴイネルワイゼンや陽炎座に近いのだけど、人間の生々しさや恐怖感ではなくて、不思議の国のアリスのような辛辣さを感じる映画でした。バートンフェンクほどのユーモアはなかったです。★三個
安室の目的の達成は、まわりくどい割には大した感動を得られなかったです。ああいう体験によって離婚のストレスが解消されるとは思えないですね。日本の抱える問題をテーマにした割にはぼかし過ぎて肝心なテーマが見えてこない。カフカの変身くらい思い切ってやってくれれば心に響くのだけど。
まあ、内容が分からなくても圧倒的な映像美を楽しめます。