当てにならない映画メモ

つまらない?見方を変えれば面白い

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

山河ノスタルジア

話自体はよくある話なんですが、歴史的建造物のすぐ横で重機が行き交っていたり、自然遺産の空撮など「ブレードランナー」のような迫力のある映像で驚きました。神の視点から世界を見下ろして、時代が変わっても家族の愛は普遍であるということを語りかけて…

哭声/コクソン

サスペンスと思わせて理屈では理解しえない世界へ引きずり込む作風はまるでデヴィッド・リンチを思わせます。共通するのは「真実への過信」ではないかと思います。科学的根拠でのみ真実を見出し、それを絶対的な真実だと思いこむことは思考の可能性を閉じて…

帰ってきたヒトラー

まず自国の最大の汚点をさらけ出し感傷的にならず中立的な視点でヒトラーを見つめることができるドイツ人の寛容さに敬意を払いたいです。 日本は夏になるとおぞましい映像がテレビで流れ、戦争を二度と起こしてはならないような気持ちになります。ただ、銃撃…

鉄くず拾いの物語

医療保険未加入のために医療を拒否された当事者が主演を務めるほぼドキュメンタリー映画です。日本人がイメージする貧困とは桁違いの過酷で悲惨な貧困に驚きました。カルチャーショックですね。 「ジョンQ」では、保険のランクが低くて子供が治療を受けられ…

この自由な世界で

単にシングルマザー奮闘記で終わるのかなと思いきや、子供の将来を思うあまり、不法入国者に仕事を斡旋する違法行為に手を染めていくのが何とも痛ましかったです。安く雇ってピンハネするわけです。自分の親や子供の学校の担任に育児放棄と責められている母…

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ

邦題のセンスの無さには閉口ですが、内容はかなり身近な問題に迫っており、ヨーロッパ諸国に比べて日本は福祉政策がかなり遅れていることに驚きました。移民や人種の問題は別として、アメリカと日本の社会構造はそれほど大きな違いはなく、ある程度の豊かさ…

ノー・マンズ・ランド

ダニス・タノヴィッチ監督の初監督作品にしてアカデミー外国語映画賞を始めとする賞を総なめした名作を見直しました。今月はダニス・タノヴィッチ監督作品が二本も公開されるので復習です。 ユーゴスラビア紛争から始まる動乱に対する反戦が大きなテーマです…

映画は経済成長を促進する起爆剤

雑誌「映画芸術」を読んで、日本人は平均で年間一本しか劇場で映画を観ないことに驚きました。韓国や中国は税金対策として大企業が映画産業に多額の資金を投資して、大規模なプロモーションを仕掛け大きな利益を出し更に映画産業に投資する好循環が生まれて…