当てにならない映画メモ

つまらない?見方を変えれば面白い

園子温という生きもの

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冷たい熱帯魚」を観て園子温監督を知ってからすっかり園ワールドの虜になりました。好きな監督だけに監督の発する言葉一つ一つに一々感動しました。

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黒澤明小津安二郎の映画は個性が強く誰の映画なのか前情報がなくても、また、初見にも関わらずワンシーンで区別ができるけれど、今の日本映画は没個性で何を観ても平均的で誰の映画なのか評論家すら区別がつかないことを嘆きつつ、河瀨直美監督や是枝裕和監督をカンヌ系と定義して国際的な評価を讃えるあたり真面目な映画研究家なんだなと思いました。月刊シナリオ2017年2月号にも同じようなこと書いてあり楽しかったです。

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あと、岩井俊二監督の才能に嫉妬してるところが可愛らしかったです(笑)

個人的には、評論家の評価はあんまり高くないけれど原田眞人監督や中島哲也監督も特徴的なので好きですね。

監督の映画哲学にここまで迫るドキュメンタリーは珍しく、制約の多いテレビの枠では楽しめない面白さがありました。このドキュメンタリー映画の監督が大島渚監督の息子というのも興味深く、ドキュメンタリー映画はこうあるべきだ、と園監督に説教受けている場面が印象に残りました。