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当てにならない映画メモ

つまらない?見方を変えれば面白い

希望の国

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原子力を描いた「生きものの記録」「ゴジラ」に肩を並べる名作です。

3.11から数年が経ち原発が再稼働したとある県で再び、震災が起き原発の爆発事故が発生するという話です。そういう設定にすることで、福島の原発事故がたった数年で過去のものになっていることに対する監督の怒りをより強く感じる作品になっています。また、被災地でロケしているので映像の説得力が圧倒的です。

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結婚して間もない夫婦は街を去り、住みついた隣県の街で妊娠している妻はお腹の子供の健康を願うあまり、防護服を着て買い物に出掛けるようになります。これだけの準備をしてもおかしくないのにも関わらず、街の人々に笑いものにされてしまいます。危機感を持つことよりも街の人々と足並みを揃えるのが優先される風潮は、震災被害の風化を促進させる結果をもたらすということを示しているわけです。

「生きものの記録」では、家長が第五福竜丸事件に危機感を覚え、南米に移住すると言いだし、家族に拒絶された挙句の果てに精神科病棟に入れられてしまいます。

妊娠している妻や家長を狂人扱いして、何事もなかったように生活ができてしまう我々の神経の方がどうかしているのかもしれません。国に対する反感を持つのも当然ですが、国策に民意を反映させる選挙に行かないのが一番の問題です。