三里塚
小川プロダクションのドキュメンタリー映画が全てDVD化したので一つずつじっくり噛みしめて観ています。日本のドキュメンタリーの原点のはずなのにかなり斬新な撮影技法でした。インタビューの嵐でナレーションがほとんどなくあくまでも中立を貫く姿勢がとても良いですね。
成田闘争を題材にしていながら思想の主張はあまり強くなく人間の本質をえぐり出すことに重きを置いているから内容に深みが出てきます。普遍的なテーマが含まれない映画は面白くならないということを思い知らされました。全ての事象は普遍的なテーマを伝えるための媒体なので、普遍的なテーマを見つけ出せるようになるためには、目の前の問題に振り回されず本質を見抜く感性を身に付けることが必要です。